NHK 籾井会長 会見の主なやりとり
私の任務はボルトやナットを締め直すこと。放送法を順守しながらいろいろな課題に取り組んでいく。
◎ 尖閣諸島などの領土問題について、国内番組で日本の立場を伝えたほうがいいという考えか。
日本の明確な領土ですから、これを国民にきちっと理解してもらう必要がある。
今までの放送で十分かどうかは検証したい。
◎ 国際放送では日本の立場を政府見解そのままに伝えるつもりか。
国際放送は国内とは違う。領土問題については、明確に日本の立場を主張するのは当然のこと。
政府が右と言うことを左と言うわけにはいかない。
◎ 靖国神社の参拝と合祀(ごうし)についての考えは。
総理が信念で行かれたということで、それはそれでよろしい。
いいの悪いのという立場にない。行かれたという事実だけ。
◎ NHKの報道姿勢としてはどうか。
ただ、淡々と総理は靖国に参拝しましたでピリオドだろう。
◎ 正月の番組で印象に残ったものは。
どの局も一緒。NHKをできるだけ見た。他社の番組も見た。
それほど、これがよかったというのは用意していない。
◎ 慰安婦を巡る問題については。
戦時中だからいいとか悪いとかいうつもりは毛頭無いが、この問題はどこの国にもあったこと。
◎ 戦争していた国すべてに、慰安婦がいたということか。
韓国だけにあったと思っているのか。戦争地域にはどこでもあったと思っている。
ドイツやフランスにはなかったと言えるのか。ヨーロッパはどこでもあった。
なぜオランダには今も飾り窓があるのか。
◎ 証拠があっての発言か。
慰安婦そのものは、今のモラルでは悪い。
だが、従軍慰安婦はそのときの現実としてあったこと。
会長の職はさておき、韓国は日本だけが強制連行をしたみたいなことを言うからややこしい。
お金をよこせ、補償しろと言っているわけだが、日韓条約ですべて解決していることをなぜ蒸し返すのか。おかしい。
◎ 会長の職はさておきというが、公式の会見だ。
では全部取り消します。
◎ 取り消せない。
会長としては答えられないが、それだとノーコメントばかりになるから「さておき」と言って答えた。
◎ 秘密法については。
世間が心配していることが政府の目的であれば大変だが、そういうことはないだろう。
秘密法は政府が必要と説明しているので、様子を見るしかない。あまりかっかかっかすることはないと思う。
◎ 強い反発があった問題だが。
色々な意見があっていい。政府の中にはメディアは反対ばっかりで、賛成があってもいいという意見もある。
◎ 番組に対して、自身の考えを反映させたいという思いがあるか。
ない。私がどういう考えであろうがなかろうが、放送法に基づいて判断していく。
◎ 政権の意向を代弁したいと考えるか。
ない。放送法と何度も言っているのは、それがあるから距離を保てるということ。
私の発言は、政府からふきこまれたわけでも何でもない。